2018年1月16日火曜日

Madrid 再訪 ④

1/3
天気は回復したものの、前日の雨で辺りはしっとりしていた。水たまりもあった。
この日はルナもついてきた。山を走り回ることは滅多にないそうで、大はしゃぎ。
カメラを向けたらこの顔

雨の後で岩が乾くのに時間がかかりそうなのもあり、最初からCaliguraで登ることに。
ここは開けたところにあって、日も風も当たってあっという間に乾いた。
適当な6台とPeraleslosgramos(7a)でアップして、Caligura(7c+)へ。
すっかり乾いた抜けのセクションをちょっとだけやって、つなげ。
1回目から抜けのスローパーまでつながったのに、最後の一伸びが足りず。
これはヒールがどれだけかかるかの勝負だということで、ミウラ―を投入。
出だしで1度スリップして落ちて、次のトライでばっちり登れた。
やっぱりヒールはミウラさんですよ。
Caligura

エドゥもPeraleslosgramosをゲット

宿題をめでたく回収できたので、Quebrantaherradurasへ戻る。
ここまで連登だったので、しばらくのんびり日光浴。
パブロとエドゥがそれぞれの宿題をやったものの、なかなか進展せず。
エドゥが「La Huevera(7c)やろうぜ」というので、参戦。
これはガバの棚から二段ジャンプでリップ下のガバまで飛ぶランジ課題。
軽い気持ちでやってみたらとんでもなく遠かった。多分個人史上最長。
垂壁で、壁が近いので、何度かやっていたら派手に手の甲を擦って流血。ぎゃー。
二段ランジで徐々に距離を稼げるようになったものの、タッチが限界だった。
激しく指皮を削られて撤退。また宿題か・・・
La Huevera

パブロ on Sunset Boulevard(7b+)

いつもよりスロースタートだったのものの、まだ日没まで時間があったので、
駐車場から反対側の道に入ってCrossroads Oesteへ。
Crossroads Esteは何度か行ったことがあるけど、Oesteは初めて。
アプローチ途中の景色が良かった。
二人が「やってみてくれ」というJean-Claude Van Damme(7b+)にトライ。
典型的なPedrizaフェースという印象。
核心の足挙げがジャンクロードヴァンダムの蹴りみたいになるのが由来らしい。
最初のトライで足が上がったものの、上部でぽろっと落ちた。やっちまったー。
鋭くて痛いカチたちを握りに握って、2回目で登った。
ジャンクロード蹴り

薄暗い中移動して、最後にEdad de Piedra(7a)へ。
スタートのこれまた痛いカチから、このグレードとは思えないキャンパでリップへ。
あとはヒールががっちりかかってスローパーとカチを繋いで抜け。フラッシュできた。
二人が後半のスローパーでハマっているのを応援して、暗くなったので終了。
Edad de Piedra

この日が最終日だと、スケジュールを勝手に勘違いしていたのだけど、
実際はもう一日あったことが、家に帰ってから判明。
空港に送ってもらってからじゃなくてよかった・・・
というわけで、二人に話したらえらく笑われ、それからよく分からんハイタッチをした。
思いがけずもう一日増えた。指が痛い。
買って帰った夕飯のピザを「最終日だし」と食いまくってしまったのが恥ずかしい。
ピザをはさみで切る

1/4
本当の最終日。天気がよくて暑そうなので、日陰になるLaboratorioで登ることになった。
午前中はエドゥが一度アルカラへ荷物を取りに行ったりして終わってしまい、
エリアに着いた頃には午後2時を回っている。
いつになくスロースタートだったけれど、
まあ思いがけずもう1日付き合ってもらっている手前、文句は言えない。

アプローチの一本橋は、ルナを小脇に抱えて渡った。

パブロがトライしたいというBreaking Bad(7a)からスタート。
微妙な凹角を、粒を拾いながら登る渋めの課題。結晶を探しに探してギリギリ一撃。
岩の形状が絶妙で、よくこんな微妙な結晶つまんで立っていけるなと感心した。
ついでに近くのPenin's Roof(7c+)もやってみたものの、
これはこれで指にくるタイプだったので、ほどほどでやめておいた。
Breaking Bad

セクターの上の方に移動して、Spanish Revolution(7b+)の岩へ。
最初に名前もよく知らなかったMongolito el de la Carmen(7a)をやったら、
これも思いのほか面白かった。
トポにはMorfoの表記があったけど、尺の短いパブロも登れそうだった。
それから右にあるSpanish Revolution(7b+)にトライ。
地ジャンから遠いスローパーを押さえてマントル一発。
スタートのエッジにヒールが一応上がるものの、体重が乗り切る前に抜ける。
何度かやって「これはえらくしんどいぞ」ということで、
同じスタートから右に逃げるTecnicas Ancestrales(7b+)をやる。
こっちは3回くらいで登れた。終了のガバへのランジが気持ちよい。
二人がTecnicasをやるのを応援しつつ、再びSpanish Revolutionをやってみたけど、
結局最後までヒールは抜け続けた。
身体が固くなってるのか。デスクワークばかりじゃいけませんね(?)
二人も登れず、ほどほどで撤退。
Mongolito el de la Carmen

難しいぜこの課題

最後に、エドゥの希望で、セクターの一番上にあるEn Verga Dura(7a+)へ。
それなりにかかるカチふたつから、それなりに近く見えるリップに跳ぶ1手もの。
足がどれも微妙な感じだったけれど、薄暗いなかでよく探したらあった。
その足で踏み切って丸いリップを捕らえて、リップ上の平行ダイクを使ってマントル。
リップにふたつぽこぽこと角みたいに盛り上がっていて面白い。
エドゥがぴょんぴょんしている間、最後に欲張って隣のL'Angle Naif(7b+)もやった。
スタートの縦カチが、紙が切れるんじゃないかってくらいに鋭くて半泣き。
あまり長期戦に持ち込むと勝機はなさそうだったので、全力で握って離陸。
2手遠いエッジにデッドして、あとは簡単だった。
エドゥはランジが止まりそうで止まらず、これも宿題となった。
En Verga Dura

本当に真っ暗になるまで登って、スペインでのクライミングが終了。
帰りはまたルナを脇に抱えて川を渡った。
家に帰ってパッキングを済ませ、「寝過ごしてはいかん」と早めに就寝した。


1/5⇒6
帰国日。マリアは前の夜に帰ってしまって、パブロとルナが見送ってくれた。
おかげさまで、非常に快適なベースだった。ありがとうパブロ。
エドゥに空港まで乗せていってもらった。心配していた渋滞もなくスムーズだった。
「また会えてよかったよ。そんで、また近いうちに会えるといいな」
「また一緒に登れて本当に楽しかった」
そんな会話をしているときに、近くで何かの工事をしていてうるさいったらなかった。
空港職員さんたちも忙しいんですね。
アニキもお元気で。

搭乗手続きは今回も問題なく済み、あっという間に出国。
ゲート前で1時間ちょっと待ったのに、フライト10分前になって漸く搭乗開始。
それで予定の時間に間に合うわけないでしょうに。
スペインでは空港でも時間にはルーズなのね。

イスタンブールまで4時間、イスタンブールでのトランジットが8時間弱。
流石に今回のトランジットは長かったので、
お腹が空いたタイミングで夕飯だか何だか分からない食事をとって、
ついでにトルコのアイスも食べて、あとはずっと読書で時間をつぶした。
搭乗1時間前になって「そろそろ動くか」と思って掲示板を見たら、
「LAST CALL」の文字が出ていたので慌てて空港内をダッシュ。
が、汗だくになってゲートに行ってみたらまだ搭乗は始まっていなかった。
なんじゃい焦らせよって。
それから約10時間のフライトはほとんど眠れず、映画を5本くらい観た。
成田は思ったより寒く、新宿まで出てバスを乗り継ぎ、
深夜バスに揺られて雪国の家まで帰った。
着いたのは夜明け前、とてもきれいな朝の空だった。

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