2017年3月1日水曜日

Joshua Tree 2017 その5

2月25日 「最終ラウンド」
最後の最後で、やっとの思いで笑うことが出来た。

今日は暖かく、風も弱く、いい日和だった。
考えた末に、Barchar Toprope Wallに行ってアップ。
易しいルートと11aの短いレイバックをソロで何度も登り、
福ちゃんが張ったトップロープでBaby Apesも登って、体を起こした。
福ちゃんはBaby Apesを一発で仕留めて、またグレード更新。お見事でした。
Baby Apes

それからStingrayへ移動。
トップロープで確認して、最上部のスタンスも吟味してみたが、
結局は同じところに落ち着いた。
「これで決める」と臨んだトライで核心を越え、レストポイントに入った。
が、またすぐにパンプが戻ってきて、前回と同じところで同じ落ち方をした。
ここにきて、ミスではなく純粋にヨレ落ちしたことに絶望して、
もう無理だ、限界だ、と思ってしまった。
それでももう一回はトライすることに決めていたので、
1時間くらいレストして、2回目に臨んだ。

不思議なものだ。
一度疲れ果てて力尽きて落ちて、疲労も少しは残っているはずなのに、
これまでで一番安定した登りでレストポイントにたどり着き、
引き剥がされそうになりながら、ギリギリで押し切った。
サル左衛門の声援が、足りなかったもう少しの力をくれた気がする。
あとは、終了点でただ泣いた。

皆と抱き合って、暗い中を獣の鳴き声を聞きながら帰り、
買い物に行って、やっとこさビールを買って飲むことが出来た。



2月26日 「the day after」
夕べは3時間くらい寝てから何故か眠りが浅くなり、
あまりよく眠れないまま朝になった。
今朝は一時雨が降り、次第に雪に変わって、止んで日が差したら、
笑ってしまうくらい呆気なく乾いた。
朝食を作り、食べていても、起きているのか寝ているのか、
イマイチ判然としないくらいぼんやりとしていた。
なんとなくの実感があるだけで、いい夢見たなあくらいの穏やかな朝だった。

今日は福ちゃんが手早く宿題リストを潰しにかかった。
Barchar Toprope Wall(3日連続)でアップして、
Rusty WallでWanger Bangerを回収。
アラカワくんはトップロープでやって跳ね返されていた。
Wanger Bangerに挟まる福ちゃん

昼に一度キャンプ場に引き上げてテントを撤収。
そのままSplit Rockに行って、二人がRubicon(5.10c)をやって、
ツアーのクライミングは終了となった。
Rubicon

自分はと言えば、コンタクトすら入れず、ただ同伴している保護者みたいに、
やいのやいの言って写真を撮っているだけだった。
しぼりカスはしぼりカスらしく、大人しくしていたかった。

夕方、街に下って、モーテルでBishop組と合流。
最後にタイ料理を食べにいった。
全員満足してモーテルに戻り、洗濯と洗車を済ませて、今に至る。
使い果たして力の入らない身体は、疲れているというよりも、
スイッチが切れているようだ。
それならまた、どこかでスイッチを入れてやればいい。
まずは無事に帰りましょう。


2月27日 「少しちがう」
帰国日。
数時間寝て、4時に起きて、手早くパッキングしてモーテルを出発。
雨が降る中、ロサンゼルスに向けて走っていった。
夜が明けて、雨は止んで、多少の渋滞に巻き込まれつつロスまで3時間半くらい。
ハイウェイの下り口を間違えて、迷ったり給油したりしていたら、
ちょうどレンタカー屋が開く時間に到着。
空港まで送ってもらい、出国もスムーズだった。
手荷物にガチャ類を全部突っ込んだら、中身を検められたりしたけど。

そうして搭乗、フライト。
跳んで直ぐは眠気があったのですぐ寝たものの、
1時間くらいですぐ起きてしまい、結局映画を4本観て過ごした。
成田は晴れていて、ロスよりも大分肌寒かった。

今年も帰り道は至ってスムーズで、その点は去年と一緒だったけれど、
頭の中で考えていたことは少し違った。
疲れていたのでそもそもあまり考えていないのだけれど、
ぼんやりとした喜びがあった。
去年は感じなかったことだ。

空港からのタクシーでは半分以上寝て、長野に着いて一人でラーメンを食べに行った。
腹が減っては片付けすらできません。
自転車を漕ぐ足は軽かった。

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