2017年2月24日金曜日

Joshua Tree 2017 その3

ツアーも残り数日になり、いよいよ切迫してきました。

2月20日 「4回」
今日はレスト日。2人に付き合う。
福ちゃんがHot Rocksをやりたいと言うので今日もOutback。
それにしてもStingrayの負担は大きい。今朝は起きるのが一番最後だった。

さて、まずアップでアラカワくん希望のThe Flake(5.8)を登りにIntersection Rockへ。
The Flake

それからHot Rocksに移動。
福ちゃんは、今日こそは一発で仕留めた。お見事。
ほいほいと最高グレードを更新していって羨ましい。
Hot Rocks

続いて、アラカワくんがHobit Roof(5.10d)をやりに行き、
「OSしたら飯奢ったる」と言ったら本当にOSしてしまった。
うぬぬ、やられた。抜けるときに「どうよーぉぉぉ!」とか言ってたし。
Hobit Roof

その後Real Hidden Valleyに移動して、福ちゃんがLeave it to Beaver(5.12a)を探り、
アラカワくんが気持ちよさそうにSail Away (5.8)を登って早めに撤収。
Sail Away

今日はシャワーを浴びたかったが、洗濯をしたり、
福ちゃんの忘れ物を取りにキャンプ場に戻ったりしていたら、閉まってしまった。不覚。
Crossroads Cafeで夕飯を食べ、スタバに行って通信。
ここでやっと、サル左衛門がLucid Dreamingを登ったという報告を受けた。
やるだろうと思っていた。というよりも、そう祈って待っていた。
そうなるという気がしていた。
さて今度はこちらの番。

今日は2人のクライミングを眺めながら、頭の中で4回登った。
あと何回これを繰り返せば、現実になるのだろうか。
まずは明日、全力でぶつかるとしよう。


2月21日 「3ラウンド目」
昨日は遅い時間にスタバでコーヒーを飲んでしまったためか、いやに眠りが浅かった。
それよりなによりStingrayのトライのことが頭に浮かんでは消え、浮かんでは消え、
もはや消えてくれないまま眠りを妨げていた。
今朝はまた一番に起きて、ギアの整理をしていた。

今日は丸一日使えたので、アップのためにEcho Coveに行ってみた。
5.9から5.11cまでフェースを5本登って、丁度いいアップになった。
アラカワくんもちょびちょび登り、福ちゃんは明日に備えてレスト。
最後にアラカワくんの希望でEcho RockのTS Special(5.9)に行った。
キレイなスカイラインだが、どランナウト。
アラカワくんはJoshua Treeの厳しさに改めて慄いていた。

それから、Stingrayへ。
今日はトップロープを短めで切り上げ、長くレストしてからリードでトライ。
今日はじっくりジャムを決めていった。
核心の数手をほとんど無呼吸でねじ伏せ、最高到達点を更新。
が、その上の、いつも嫌なセクションで左足がスリップして呆気なく落ちた。
ここはいつも足下が悪い。嫌なイメージが現実になってしまった。
そもそもパンプした状態かであのまま押し切れたのだろうか。
とにかくワンテンで抜け、指はほぼ無事。
核心の感触は明らかに前よりもよくなった。
明日はフルレストで、明後日に勝負をかけたい。

トライできるのはあと2日。胃が痛くなりそうな日々はもう少し続く。


2月22日 「合流」
今日もまた、起きるのが遅かった。
起きるとテントの中でアラカワくんが玉ねぎを切っていた。
Stingrayをやった翌日は疲れが出るらしい。

今日はフルレストということで、二人に付いていった。
Real Hidden Valleyに行って、福ちゃんがLeave it to Beaverをやるので、
上からぶら下がって写真を撮ることにした。
2人がアップでSphincter Quits(5.9)を登っている間、
日向でゴロゴロとして、ギアを整理して、音楽を聴いてと、
レスト日を絵にかいたような状態だった。
おもむろに跪く人(ジャミング練習中)

福ちゃんはしつこくトップロープでリハーサルをして、
焦らずゆっくりと時間を使ってLeave it to BeaverをRP。
Leave it to Beaver

最後にアラカワくんがClean and Jerk(5.10c)に返り討ちにされ、本日は早めに撤収。
Coyote Cornerに行って、今日こそはシャワーを浴びてすっきり。
それからスタバでBishop組と合流。
今年のBishopは天候と道路状況が過酷だったらしい。
話ははずみ、明日の予定を立ててから2人のモーテルに行って、近くで外食。
これで毎晩シャワーが浴びられそう。
Bishopから来た御二方

明日は再トライの日。
今日もまた、頭の中で4回登った。
前よりも少しばかり現実に近づいているけれど、
それでも「登れなかったらどうしよう」という恐れが顔を出し続ける。
ここからが勝負、最終局面だ。

2017年2月21日火曜日

Joshua Tree 2017 その2

2月16日 「お腹が幸せな日」
レスト日。しかし丸々つぶしてしまうのは勿体ないので、
アラカワくんの希望でReal Hidden ValleyのThin Wallで半日登った。
Thin Wallは易しいルートが何本か並んでいて、手ごろな感じ。
とりあえず右端から順にソロで登っていって、7本くらいでやめた。
Thin Wall

昼過ぎに街へ出て行って、洗濯⇒シャワー⇒昼食という流れに。
お昼は去年何度も行ったタイ料理店に行った。
店員のおばちゃんが僕と福ちゃんの顔を覚えていてビックリ。日本人は珍しいのか?
料理はやはりおいしかった。セットで出てくるスープが美味いったらない。

その後はスタバでまったりして、買い出しをして帰った。
夜は福ちゃんが日本から持ってきたカレーを作った。安心の日本の味。
これでまた数日頑張れる。


2月17日 「風雨」
朝起きたときはいつも通り穏やかだった。
今日はOutbackに行って、まずは福ちゃんリクエストのSidewinder(5.10b)。
福ちゃんは去年フォローで登っただけだったので、今年はリード。
とくに危なげなく登っていったけれど、上部のトラバースは慎重だった。
Sidewinder


その後アラカワくんとDeflowered(5.7)を登って、Sidewinderも登っているうちに、
どんどん風が強くなってきて、岩の上に立つと飛ばされそうなくらいになった。
福ちゃんの希望でHot Rocks(5.11c)に行ったものの、弱まる気配なし。
折角なのでリードでリピートしようとしたら、核心手前でスリップして落ちた。
なんだか空模様も怪しい。それになにより寒すぎる。
登っていると風に煽られて落ちそうなくらいになった。
もうエリアにいるのも辛いくらいになってしまったので、午後のStingrayは諦めて撤退。
街に下りてスタバで時間をつぶした。

夜には雨粒が当たるようになり、予報では明日は雨。
まさかここにきて天気に阻まれるとは思っていなかった。
というかそもそも雨が降るんだな、この土地は。

2月18日 「沈殿」
まさかJoshua Treeでこの言葉を使うことになるとは。

朝から雨。湿った土のにおいに、日本の山を登っているような気分になる。
雨が降ってしまってはどうしようもないので、強制レスト。で、不貞寝。
朝食後にしばらく読書をしてから昼寝して、
あとからやってきたフランス人グループに起こされたりしたけれど、
ほとんど丸一日テントから出ないで過ごすことになった。
もう絵にかいたような沈殿っぷり。
今回のツアーそもそも時間がない。ここで2日のロスは痛い。

夜には雨が上がり、またいつものようにプラネタリウム。
しかしテントの入り口がなぜだか泥沼化してしまって、どうにも出入りが不快。


2月19日 「2ラウンド目」
朝から晴れ模様。カリフォルニアさんが機嫌を直してくれた。
地面はまだ湿っていたものの、丸一日登りに出かけた。

午前中は福ちゃんの希望でまたOutbackへ。
Hot Rocksの左の5.9をソロで登って、Hot Rocksはトップロープで登ってアップ。
それから、上からロープを垂らしてカメラを構えてみたものの、
福ちゃんは核心手前でスリップしてあえなく撃沈。
とりあえず写真はばしゃばしゃとそれなりに撮っておいた。
Hot Rocks

それからアラカワくん希望のHobit Roof(5.10d)に行ったものの先客がいたので、
Outhouse RockのStrawberry Jam(5.9)を登りに行った。これもソロで登った。
アラカワくんは核心でビビりまくっていたものの、手堅くゲット。
おっそろしいほどハンドジャムがよく効く快適なルートだった。
Strawberry Jam

週末ということで公園内は人で溢れ返っていて、
Wall Street Stamp Millの駐車場もいっぱいだったものの、
タイミングよく出る車がいたので、なんとか停められた。
時間は少し遅くなってしまったけれど、Stingray2日目。
今日は雨で流れてしまったチョークをつけなおし、ムーヴを少しやってから、
時間をおいてリードでトライした。
結果、核心の左手のジャムを取り損ねて落ちた。
まだ、いい勝負とは言えないトライだった。
その後核心はエイドアップで回避して、抜けるまでにもう2回落ちた。
とにかく、持久力が足りない。核心をこなしても、その後どこでも落ちそうだ。
ただし、ムーヴの修正点や上部でのレストの仕方などいくつか発見もあった。
幸いなことにテーピングなしでトライしたものの指はほぼ無傷。
これで今後も攻められるだろう。


ということで、収穫ありと言えばあり。むしろそう思わないとやってられん。

2017年2月17日金曜日

Joshua Tree 2017 その1

アメリカからこんにちは。
13日に日本を出て、今年もアメリカのJoshua Treeに来ています。
今回の目的は言わずもがな、Stingrayへの再戦です。
キャンプ生活なので、書いた日記を加筆修正して載せていきます。

2月13日 「また旅のはじまり」
毎度のように前夜は眠らずに、書きものをしたり、
NalleのLappnor Projectを観たりして朝を迎えた。
9時前にタクシーが来て、学生としては最後の旅が始まった。
成田空港までのルートがいつもと違い、茨城を経由したので、
途中思いがけず牛久大仏を見ることになった。
ウルトラマンかというスケールで佇む後ろ姿だけ、車窓から見えた。

今回のメンバー

成田に着いて、福ちゃん、アラカワくんと合流。最後の飯として天丼を食べた。
今回も利用する、安さの代名詞アメリカン航空。
しかし今回は機材が一新されたようで、以前ブローに行ったときよりも快適だった。
眠ろうにもほとんど眠れず、映画を3本観ていたら、快晴のロスについた。
入国審査も非常にスムーズ。職員が気だるそうなのは相変わらずだった。
レンタカーを回収して、あとは一路Joshua Treeへ。
4時間くらいを見込んでいたものの、実際は3時間たらずで着いた。
おかげで買い出しと国立公園のパスの購入も今日中に済ませ、一気に入園できた。
機内でも勉強熱心なアラカワくん

風車の群れ

明日からいよいよ始まる。
不安と確信の両方があり、今はまだ不安が勝っている。
それを早く逆転させたい。

2月14日 「スローにスタート」
これでもかというくらい寝た。7時過ぎに福ちゃんに起こされる。
そういえば深夜に一度起きた時に、遠くで何かの遠吠えが聞こえていた。コヨーテか?
今日はReal Hidden Valleyへ。
二人がまず易しいクラックを登りたいようだったので、Locomotor Rockで数本登った。
合間に、2本ソロした。去年登ったののリピートだけど。
今回はゆっくり研ぎ澄ましていく時間はない。少し強引でも、勘を戻したかった。
5.6をリードするアラカワくん

その後Sentinelへ行って、福ちゃんがIllusion Dweller(5.10b)をリード。
去年一度トップロープで登っていたのだけど、特に問題なくリードしたようだった。

それから本日の本題、Heart of Darkness(5.11a)へ移動。
トップロープを張るためにリピートした。いいルートなんだけど、短いの残念。
二人がトップロープでトライして、プロテクションやらなにやら入念にやっている間に、
トップロープで登って下りてをやってみた。
クライムダウンは案外すんなりできた。
やっぱりしっかり割れたクラックの方が、こういうことはやりやすいみたいだ。
最後の福ちゃんがリードでトライして、最後で落ちかけたもののギリギリ耐えてRP。
早速目標ルートを1本落として幸せそう。
Heart of Darkness

今日は去年登ったルートのリピートしかしなかったものの、
ジャミングの感覚は前よりも良くなっているようなので、明日から一気に加速しよう。


2月15日 1ラウンド目(2nd シーズン)
今朝は早くに目が覚めた。
3時半くらいからひたすら浅い眠りを繰り返して、6時半には起きて散歩に出かけた。
日の出は6時半から7時の間といったところか。

今日は午前中にStingrayに行ってみた。
イグアナドームの北面は少し東を向いているらしく、取り付きに日が入っていた。
日向は暑く、日陰はひんやりといういつものパターンではあるが、
コンディションとしては午後にやった方が良さそうだった。
それにしても、アップなしでいきなりトップロープでやるのは、流石に甘かった。
指が痛いこと痛いこと。そしてジャミングがいちいち気持ち悪い。
エッジに作った核心のレプリカは、結構甘かったことが判明。本物のが悪いやん!
しかしトレーニングの効果は一応あるようで、
テーピングを替えてからのトライで核心だけは繋がった。
それでもカムのセットと後半のヨレを考えると、まだ時間はかかりそうな気がする。
今日は深追いせずにやめた。

その後は福ちゃんの希望でRusty Wallへ。どうもツアー2日目はここに来るらしい。
福ちゃんがO Kelly's Crack(5.10b)とWanger Banger(5.11c)をやって、O KellyはRP。
見てわかるくらいにビビっていたけど。

暇つぶしに登ったら5.6くらいだった

最後に暗くなる中Hidden Valleyに行ってDouble Cross(5.7)をソロで登った。
アラカワくんもヘッドランプを点けてリードして、終了。