2014年7月27日日曜日

Landmark

今日はもとえさんと二人で矢立へ。
今週は天気よさげ。ちょっと安心。
それにしても不動沢の駐車場が混んでいる。ほぼ満車。
カサメリの人気の影響?そんなに盛り上がっているのでしょうか。

途中で知り合いに会って、一度弁天に案内してから矢立へ。
弁天で更に別の知り合いに会ってビックリ。
弁天で他のパーティーに会うのは初めて(だった気がする)
遠いしマニアックだけど、いい岩ですからね。だんだん脚光が当たっていくのでしょうか。

矢立に着いてまず南面のコーナークラックを登った。
前回湯気がたっていたこれ
コーナーを登っていると、晴れていた空がどんどん曇ってきた。
頂上に抜けたら、八ヶ岳方面はすでに暗い。げげげ。
ちょっと焦る。
ラッペルしながらホールドをもう一度確認して、取り付きのテラスへ。
もとえさんも降りてきて、空が一層どんよりしてきて不安だったけど、
降ってきてしまう前に登ってしまうことにした。
風が吹いて涼しくなったので、コンディションは、まぁよさげ。

出だしのフェースを掛かりのいいホールドで登って、1本目のボルト上で小核心。
そのセクションをこなしてから右にトラバースして、フレークへ。
フレークにカムとナッツを固め取りして、その上からが本題。
浅いグルーヴが途切れとぎれに続く。
最初のグルーヴはカムが取れないのでランナウトで抜ける。
2本目のグルーヴに入ったところでハンドサイズのカムを固め取り。
ここでルートがちょうど半分。前回はここまで登って雨に降られた。

フレークからグルーヴに入るあたり

まだ雨は降ってこない。あと10分もってくれればいい。
そしてここからが長い。
傾斜のちょっときつくなったグルーヴを登って、グルーヴが消えたところから暫くフェースムーヴ。
Dosageでトミーが登っているアレくらいのサイズのコーナーがつづく。
ホールドもスタンスも適度にあって、どんどん進む。カムもどんどん遠のく。
ちょっと態勢が安定するところでやっと2本目のボルト。
その上でまたちょっとデリケートなセクションをこなして、
傾斜が落ちたところで久しぶりにグルーヴが出て来てマスターカムを突っ込む。
効きがかない微妙なので止まらずにスラブに上がって、
最後の最後、傾斜のきついオープンブックに突き当たる。
最後のボルトにクリップして、あとはひたすらステミングで這い上がる。
傾斜はすぐに緩くなるけど、クラックはない。ポケットも細かいのが数個。あとは小さいスタンス。
繋げてくると、この最後のセクションが核心になりそう。
大きな動きがあるとか、プロテクションが悪いとかいうのではないけど、緊張した。
傾斜に似合わない唸り声をあげながらこなして、頂上に抜けた。

これだけ書くと凄い内容のようにも感じるけど、実際は想定していたより易しかった。
核心は個々のムーヴよりもこの傾斜を50メートル近く飽きずに登る気力だったりして。

二人で行ったので写真はありません。無念。
また別の時に撮りに行こう。

もとえさんが「これコワイねー」とフォローしてきて、八ヶ岳の方を見ると明らかに降っている。
ゲリラっぽく局地的に降っているのが見て分かったので、こっちに来ないうちに撤収。
あとは取り付きのあたりでちょっと鉱物採集をして、
いいご褒美が採れたのでこれにて終了になった。

初めこの壁を見たとき、オールナチュラルでこの壁を登れたら凄いと思った。
結果としてそれは出来なかったし、もちろんそれは残念に思う。
けれど少なくとも僕がやっていくべきことは、ボルトを打たないことではなく、
合理的なラインを合理的なやり方で拓いていくことだ。

ルート名は「Landmark」、グレードは5.12b。
今年も良いルートが出来ました。

この岩にはまだまだ可能性がある。
夏の間にもう一本登れたらいいな。
欲張っちゃいます。

きらきら

2014年7月24日木曜日

また写真なし

最近写真が撮れない日が多いです。良くない、実に良くない。

昨日は授業が急遽休講になったので、SACの後輩池田くんを連れて瑞牆へ。
「クラック登りたいデス」という池田くんの要望に応えて(?)、
ルートはベルジュエールをチョイス。
少なくとも会の山行でこういうルートを登ることはないかなと思ったので・・・

平日なので駐車場はガラガラ、十一面にも一番乗り。
なんのストレスも遠慮もなく人気ルートに取り付けるとは、なんと幸せな。
「1P目は11bだヨ」と伝えると、ぎゃーぎゃーとなにやら弱気なことを言い出す池田くん。
その割には核心で1回落ちただけで抜けてきた。
その後もリードは僕のままでどんどん登って、だーれもいない正面壁を独り占めして気分爽快。
ベルジュエールは言わずもがな、正面壁の一番いいところを繋げているので、
これで登るのは3回目になるけれどまだまだ楽しい。
白クマのコルに抜け、大フレークを登り、湿気ったチムニーでずりずりして、
中学生の時ぼろぼろにされたハンドクラックも今となっては快適なピッチ。
池田くんはすでにお疲れの様子だったけれど、
頂上に抜けたらまたいつもの口が減らないキャラに戻った。
頂上からちょうど矢立のプロジェクトの全景が見えた。
近くからはよく見えないので、全景をしっかり見るのはこれが初めて。
かなり長いし、壁は思いの外のっぺりして見えた。
遠くから見ないと分からないものも、近くから見ないと分からないものもある。

懸垂数回と歩きで取り付きに戻り、まだ時間があるので末端壁で登ることにした。
十一面の頂上は涼しかったけれど、ここまで下りてくるともう暑い。
「調和の幻想」の1P目を登って、TRで池田くんを登らせたら、落ちずに登った。
何だか癪なので、隣の「T&T」も登ってTRでやらせると、これはさすがにテン山。
ちゃんと抜けてたけど。
末端壁のクラックは被っている分手も足もきちんとジャミングしないと登れない。
ルートは厳しけど、久しぶりに登りに行ってみてちょっと学ぶところもあった。
登った2本はどちらも昔登ったことがあって、久しぶりに登ると妙に感慨深かった。
クラックもちょっとは上手くなったんだなー、と。
こうして以前登ったルートを数年ぶりに登りなおしてみるのも面白い。

さて、早くプロジェクトを登りに行かなくては。

2014年7月20日日曜日

ぬれねずみ

今日は社長、もとえさんと矢立へ。
天気がかなり怪しかったけど、なんとかもちそうだったので、「とりあえず精神」で出発。

昨日、一時結構激しく降ったそうで、森の中はしっとり。というかじっとり。
まだうろ覚えなアプローチを上がっていくと、案の定入る谷を一本間違えた。
すぐに気付いて戻る。
戻る途中にも岩が林立していてこれはこれで楽しい。
でもそろそろ覚えないとなぁ。
まぁあと2、3回行けば大丈夫(遅い)。

矢立岩に着いて、前回張ったロープを登って掃除のつづき、兼リハーサル。
同時進行でやっていったら思いのほか時間がかかった。
ずーっと似たような難しさの小核心が続いて、一息つけるところでクリップ、という感じ。
ムーヴをやっただけだと12前半くらいな気もするけど、繋げると疲れそう。
最後の最後まで悪いし。
ひたすら磨いてムーヴを作って、1時間以上かけて作業終了。
ルートが長いといろいろ手間がかかります。

さて、RPトライ。
台座みたいな岩の上に上がって、もとえさんのビレイでいざ。
下部のダイクからの小核心は問題なく抜けて、
一番プロテクションが悪いパートも結構安定して通過。
案外さくさく進むので「お、これは」と思ってカムを決めていると、雨。
掃除の時から小雨が降ったりやんだりしていたけど、今度のは本降り。
「ちくしょー、タイミング悪いよー」と泣いていると、1分もしないうちにどしゃ降りに。
悲鳴しか出なくなった。

まさかルートの真っ最中で降られるとは。
フリークライマーはとにかく雨に弱いのです。
もとえさんも、上で写真を撮っていた社長も全員瞬時にぬれねずみに。
もう内側までびっしょりだったけどカッパを着て、荷物をまとめて撤収。
雨は1時間くらい降ってカーテン状壁くらいまで下ったら止んだ。

こんなタイミングで降られたのは数年ぶり。うらめしや。

全身びしょ濡れもそのうち慣れてきて、ほとんど着替えずそのまま帰った。

そろそろ梅雨明けのようですが、明け方が豪快すぎるんですよ、もう。
次回は登ります。

2014年7月14日月曜日

予想外

最近週末のたびに雨で、ジムで完全に燻っていましたが、土曜日は久しぶりに晴れ。
ということで、大面下にいくサル左衛門を駐車場にポイして大ザルと二人で矢立岩へ。
これでやっと開拓を進められる。

まだはっきりしない新道で矢立岩へ。
急だし、ところどころ藪が濃いし、岩は全然見えないんだけど、
道が安定したらこっちの方が速そう。
駐車場から1時間半くらいで岩についた。

「風林火山」を登るのは面倒なので、前回見つけたコーナークラックを登ることに。
雨の後で予想通り濡れている。よく見るとクラックから湯気が出ている。
30mくらいで見た目は結構細いけど、やってみると易しくて5.9か10aくらい。
一気に岩の頂上に出られて気持ちがいい。


大ザルが登ってきて、気になる面にロープを垂らす。
前回下から見たときは切れ切れのクラックがあるように見えたけど、
実際降りてみるとこれがほとんど浅いグルーヴ、もしくはリスすらないただのコーナー。
ハーケンすら打てない模様。これは参った。
壁はかなり長く、一段上から取りつくこのラインでも50メートル近い。岩も硬い。
とりあえず一度下の方まで降りて、届く範囲で掃除して、
ムーヴ自体はそんなに悪くなさそうなことを確認。
あっても12cくらいか。13はなさそう。

大体掃除を終えて、さてどうするかと考えて、
必要最低限でボルトを打つことにした。
もう一度降りていって、ちょっとだけムーヴをやって位置を決め、それからジャンピングで手打ち。
実は、ボルトを手打ちするのは初めて。
なかなか入っていかず、かなり時間がかかったしくたびれた。手に豆もできた。
自分で2本打って、大ザルにもう1本打ってもらって完了。
大ザルは僕の半分くらいの時間で打ってしまった。流石は開拓者。

今回はこれで時間切れ。
大ザルは自分のPをやりたかったようだけど、それはまた来週付き合う約束をした。

今回の開拓は弁天のルートよりもスムーズに進みそう。
傾斜がないし、壁は綺麗で掃除も楽、グレードも多分ずっと下。
でも、50メートルにボルトは3本。
これはこれで凄い。

早くトライしたくて、意味もなく手をぎゅっとしてしまう。