2017年11月13日月曜日

指削り健康法

先週末、実は風邪をこじらせておりまして、土曜日に半日寝ていたんですね。
「久しぶりに天気のいい週末だ、逃してたまるか」という感じで。
それで何とか治して先週末は登りに出かけたわけです。
それから1週間、鼻の調子が悪く、治りかけの風邪を引きずっているような有様でしたが、
今週末また瑞牆で登ったらすっきり治りました。
ということで、そんな日曜日の話。

前日、山岳会のOB会で松本に出かけて、二次会もそこそこで切り上げて帰宅。
そりゃあ、酒よりも肴よりも岩ですよ。
で、翌朝大ザルと先週より少し早く瑞牆へ。
駐車場で1年ぶりくらいにすぎやんに会った。
なんとか職場でトレーニングしてやろうと企んでいるあたり、
「やっぱりそういうこと考えるよね」と妙に安心するやら、笑えるやら。

日陰のエリアは絶対に寒いので、今回は会場エリアへ。
まず「瑞牆レイバック」のあたりでアップして、「霧」(三段)をやる。
何年か前に、1日の終わりにやって少しだけ感触が良かった覚えがあった。
なんていう、ちょっとちゃっかりした考えでやってみたら、いきなりムーヴに迷った。
結局、ほとんど考え直した。ナメんじゃねえよってことか。
考え直したムーヴでやると、左手の指ばかりゴリゴリ削れていくので、
出来る限り早くケリをつけなきゃと、思い切って勝負に出たら案外すんなり登れた。
身長で得しているところが少なからずありそうだけど、まあそれはいいでしょう。

とりあえず本日の目的を果たしたので、少し下って「黎明期」のあたりへ。
「黎明期」(3級)、「東雲」(1級)、「有明の月」(1級)と登った。
「有明の月」は清々しいくらいに「これ持てますか」というタイプの保持課題だった。
「東雲」よりも大分悪かったような・・・
それと、これも数年前に一度やって登れなかった「泉の家」(初段)も登った。
辺りをうろうろしていたら落ち葉で隠れた泥沼にはまってえらい目にあった。
アプローチシューズが無残なことに。すまぬ。

昼のラーメンを挟んで、離れ小島の「未来」(二段)もやったら、
昔やったと思っていたラインはどうも違うらしいと判明したので、
正規のラインで登りなおすことに。
これだって完全に1手ものだけれど、こっちの方が難しかった。当然か。
1手ものなのをいいことに打って打って打ちまくって、パコッと止まって登れた。
(本当にパコッという音がしたらしい)

しばらくあっちを見に行ったりこっちを見に行ったり、登らずにぶらぶらしたけど、
流石にもうひと頑張りしないと一日は終われないので、「ミネルヴァ」へ。
新しいシークエンスが見つかってグレードダウンしたらしい。
思っていたよりもムーヴはこなせたし、指にもこなかったけれど、
上部のフェースに出ていくパートがどうにもこなせなかった。
身体が固いのか、フックが下手なのか。
一番の原因は保持力の低下と体重の増加なんだろうけど。
最後は体がヨレて、1本指ポッケに皮を裂かれて終了。
とにかく、思っていたよりは感触が良かったので、次回はこれ狙いで来よう。


どうも、指皮をゴリゴリとられることをやっている方が健康らしい。
いや、そりゃあそうなんだけども、指がずたずたになっていくのを見て、
「よーし、健康健康」だとか言っている人は、傍から見れば奇人変人の類。
悲しいかな、自分はその一人なんでしょう。

そろそろ、我が家の周りでは初雪が降りそうです。

2017年11月5日日曜日

晩秋なのに

今年は自分の時間が減ったのと、それに加えて天気が異常に悪いせいで、
秋のシーズンが始まってからずっとろくに外で登れずにいた。
昨日は久しぶりに瑞牆でボルダーをしたけど、これも今シーズン初。というか今年初。
おいおい、大丈夫か。

何処に行くか迷ったけれど、結局大面下へ行くことにした。
駐車場は恐ろしい混み具合で、どこもいっぱい。溢れかえるクライマーとハイカー。
なんだか小川山と同じ様子になってきたな。ボルダーのシーズンは特にという感じ。
すこしだけ遠くなるけど、植樹祭会場の駐車場から歩いた。

一番下の岩でアップしていたら、トシさんがひとりでやってきた。お久しぶりです。
DecidedのPにトライする前に、アップを兼ねてもうひとつあるPをやるらしい。
ということでトシさんにくっついて「限られた時間」の岩へ。
そういえばこの岩の課題は全く登れていないので、宿題回収に勤しむ。
「限られた時間」(二/三段?)はどうにも苦手意識があって敬遠していたけど、
すごく久しぶりにやってみたら数回で登れた。
あまりに突然のことでびっくり。
そのかわりというか、左の「消費者」(二段)は出来なかった。
あのおっそろしいカミソリカチを握るのには相応の覚悟が必要ですね。
限られた時間

トシさんのPは、小粒だけれどほとんど可能性を感じないくらいにエグかった。
とにかくシンプルに、持てるか持てないか。こういう強さも欲しいよな。

移動して円盤の岩へ。
まだトライしたことのない「コオモテ」(三段)をやる。
ルーフの下は案外すぐに出来たものの、リップへ出ていく辺りで手こずった。
「これかな」というムーヴに決めて、繋げて、落ちて、
修正して「これかな」というムーヴに決めて、繋げて、落ちて、また「これかな」。
それを何度も繰り返して、そうしているうちに右の指の側面が裂けた。
テーピングを巻いて、修正に修正を重ねて、
結局最初にやってたのとは全然違うムーヴで登った。
勘が鈍っているというか、そもそも読みが甘いというか。
成果があって嬉しかったけど、とりあえず反省。
コオモテ

「コオモテ」を登ってしばらくのんびりしていたら、小雨が降ってきた。
周りの人たちがどんどん撤収していく中、最後に「群晶」(二段)をやってみたら、
これまたサッパリできなかった。
1手目が悪いのは分かっていたけど、その後だって大分悪い。
コンディション?いやいや、今回やった中で一番悪く感じたんだけど。

そんな感じで、なんだか最後がすっきりしない日だったけれど、
久しぶりに岩場で思い切り動けて純粋に楽しかった。
先日数年ぶりに風邪を引いたのだけど、外遊びが足りないとそりゃ体調崩しますって。

2017年10月10日火曜日

push

昨日、大ザルがついに自身のプロジェクトの1P目を初登した。
今シーズン最後と決めた昨日、ちょうど5年が過ぎようとしていた時だった。

今回は、遥々岐阜からがちおさんがやってきて同行してくれた。
久しぶりに会ったら、なんだか髪型がやんちゃしていた。キャラはそのままだった。
前回来た時よりも紅葉の色が深まり、立ち止まって眺めたくなるくらい綺麗だった。
ここしばらく、冬が一足先に来るんじゃないかというくらい冷え込む日もあったのに、
この数日は一気に暑さが戻ってきて、平地では夏日になるくらいで、
そのおかげか、懸念してほどの寒さはなかった。
ただ、弁天岩の取り付きはもう全く日が当たらず、居心地は良くなかった。
「来週どうなるか分からんけど、今日が今シーズン最後だろうねえ」
買ってきたものもりもり食べながら、そんな話をした。

いつもと同じように、大ザルがユマールしていって、掃除しながら降りてきた。
その後にこちらも「ターミナル」のロープを登っていって、リハーサルと掃除をした。
こちらの面は日が良く当たって暖かかった。
秋が深まっても、案外ここは登れるようだ。
取り付きのセクションはまたジメジメしていたけれど、
「余裕があったら今日やってみるか」と考えた。
しかし、荷物のところに戻って時計を見ると、既に13時。
これはいかん、こっちよりもあっちに集中しなければ。

大ザルがリハーサルを1回だけで終わりにし、
がちおさんが初めてのユマールを体験している間、僕は正直、心配していた。
惜しかった前々回や前回よりもアップが少ない気がした。
気温も決して高くないし、国体が終わってから1週間の疲れだってあるはずだ。
だから、多少時間が押していてもアップは入念な方が、と思った。
自分の体のことだから、自分が一番よく分かっているはずだ。
それでも、と思っていた。
多分、「シーズン最後」という言葉に焦っていたのは、僕の方だったのだろう。

「2時半頃にやる」ということなので、時間を見てユマールして上がった。
こうして撮影をするのも、これで3度目だ。
ぶら下がってカメラを構えるのは、重いしきついし、息が詰まる。
がちおさんもなんだか口数が減っているようだった。

最初のワイドをずりずりと越え、「シルクロード」の核心をゆっくりと進む。
一手一手、確かめるようにジャムを決めて進んでくる様子が、
なんだかいつもよりもスローに見えて、カメラを見ながらじれったさすら覚えた。
当の本人はいたって冷静で、確実に高度を延ばしてきていた。
「シルクロード」と分かれ、青エイリアンでの微妙な一手もゆっくりと止まった。
こちらはすぐにポジションを上に移し、カメラを構え直した。

不完全なレストで回復しきらないまま、薄いフレークに大ザルが手を出してくる。
繰り出す足運びに迷いはなかったけれど、身体は明らかに疲れているように見えた。
フレークに入ってすぐに、ナッツをひとつ突っ込んだ。
下にひいて食い込ませると、「ゴスッ」と鈍い音が響いた。
何度も「おっそろしく薄い」「軽い音がして怖い」と言っていたけれど、
その音に怯むことはもうない。
そこからもう何手か出して、最後のカムを入れた。
ここまでは、僕も見たことがあった。その先は、ビレイ点まであと3メートル弱。
明らかに身体は重そうだった。足下も少し震えているようだった。
少し強引に持ち上げた右足が、最後のカムに少しばかり当たった。
「あ、ダメだ」といつもの声が聞こえてきそうだった。

でも、このときの大ザルは違っていた。
呻きも漏らさず、叫びもせず、ただ静かに、少し震えながら登っていった。
確実に花崗岩の結晶を捕らえ、体を預けていく。
もう止まることはなかった。迷いなど一切ないように見えた。
前回ワンテンで最後まで登ったことで、何かが変わったのかもしれない。

1ピッチ目のビレイ点は、長めのロープを繋いで作ってある。
少し離れたところにぶら下がっているそれを、指先で引き寄せてクリップした。
喜び方は、思っていたよりも静かだった。それよりもパンプした腕が痛そうだった。
ロープにテンションをかけ、力が少しずつ戻ってくるのを待つ背中は、
まだ震えているようだった。
カメラを向ける僕も震えていた。

しばらくして、がちおさんがフォローで上がってくるのをビレイしながら、
あーだこーだと声をかけて引っ張り上げる姿は、それだけでなんだか嬉しそうで、
なんというか、流石だな、と思った。
がちおさんは今日これしか登っていないのに、ボロボロになって上がってきた。
「ガンジャより難しい」とかなんとか言っていた。
悪いが、そんなわけあるかよ。

「年に1度の力が出た」と大ザルは言っていた。
僕らは、ときどき不用意に「今日一の登り」だとか「特別な力が出た」とか口にする。
しかし今年還暦を迎えたこの人が、「年に一度の力」を出すのに、
一体どれだけのことを想い、どれだけのものを燃やしたのか、僕らには計り知れない。
実のところ、大ザルの登りは、いつもと何ら変わらないように見えた。
「別人のようだった」とかそんなことはなく、いつもの慎重な大ザルの登りだった。
だからきっと、このクライミングの成否はほんの紙一重だったんだろう。
きっと、あの恐ろしいエクスパンディングフレークよりも薄い、紙一重。
でもその紙一重の重さなら、僕にも想像がつく。
それを克復するためにこの人がしてきたことも、全部ではないけれど知っている。


核心のピッチはこうして登られたけれど、このルートはまだ2ピッチ目が残っている。
ずっと易しいピッチだが、大ザルはもう疲れ切っていて、
時間も遅かったので、今回は帰ることになった。
これで、このルートでの5度目のシーズンが終わったことになる。
続きは6シーズン目に持ち越しだ。
でも、6シーズン目はすぐに終わるはずだ。

今年の冬は、これまでと違う気持ちで越すことが出来そうだ。

2017年10月1日日曜日

lose

ここ数日、一気に冷え込んできた。
かと思いきや、日中はまだ暑い日もある。
この乱高下に体が不調を起こしたりしないか、なんて思ったけど、
こっちががっかりするくらいになんにもありません。
健康というか、鈍感サイコー。

秋晴れになった昨日、単身北の方にある某所に行ってみた。
(まだ詳細な場所は書けませんが、悪しからず)
木立は頭の方から少しずつ色づいていた。もっと深まってから見に来たいくらい。
駐車場から歩いて1時間弱、途中から細い沢に入って、
ぬるぬるの苔に大でんぐり返ししそうになりながら進み、目当ての一体に着いた。
そこそこ難儀だったけど、海谷に比べれば楽だったな。
岩の数は思っていたよりも少ないものの、一個一個は良さそうなので、十分。
それよりも水量が多く、流れも激しくて、対岸にはとても渡れなかった。
ということで、歩いてきた右岸の岩だけ登ることにした。

アップも何も、ほぼ手つかずと思われる場所なので、
とりあえず易しそうに見えるところから磨いて登る。
岩は全体的に硬く、苔もゴミもそんなに載っていなくて楽だった。
完全にエンクラ開拓、になるかと思いきや、
高くて怖い落ち方をしたりとか、小さいのに難しくて登れなかったりとか、
ひとりで結構シリアスになって登っていた。
大体1級くらいまで登って、下の方にある一番の大物へ。
こんなのを登った

一番の大物は、流れに覆いかぶさるように転がっていて、ケイヴを形作っている。
前傾した面にもホールドは見えて、恐らくきちんとつながっているのだけど、
数メートル奥には水が轟音をたてて流れていて、
なんだかここにいてはいけないような気さえしてくる。
なにより高い。ボルトが3本くらいは打たれそうなスケールだ。
とりあえず、ケイヴの隣にある側壁のような岩を登った。
こっちも結構高さがあったものの、2級くらいまでのラインができた。
そこで一番目立つ左カンテもやってみたけれど、
マット一枚ではシビアな核心に突っ込んでいくことが出来なかった。

そうしている間も、大物の下流側のフェースが気になっていた。
背伸びして届くところがルーフの出口になっていて、
そこでマントルさえ返せれば、あとは高いだけのフェースだ。
かかりの良さそうなガビガビのホールドも、そこら中にあるのが見える。
取り付きは石の上で、水飛沫を浴びてはいるがなんとか濡れずに行けそうだった。
散々迷って、「最後にこれだけはやって終わろう」と、マットを敷いた。
チョークアップして持ってみると、やはりホールドは掛かった。
スタンスも大きく、数手我慢すれば問題なくマントルを返せそうだ。

それなのに、フェースに立ち上がることはできなかった。
見た目がぐちゃぐちゃで、遠目にはボロそうに見えるホールドは、
案外しっかりしていて掛かりもいいのに、それでも握るのを躊躇った。
そのとき何を考えていたのか、よく覚えていない。
高さにビビっているのか、水の轟音に気圧されているのか。
それとも何かただならぬものを察知していたのか。
「今、このままこれに突っ込んでいってはいけない」
そう感じたことだけは覚えている。身体に力が入らなかった。
流れの真ん中に敷いたマットは、どんどん飛沫を浴びて濡れていく。
それと一緒に、自分の気持ちも萎縮していく。理由も分からないまま、どんどんと。
たった2、3回のトライで僕は完全に諦め、マットを放り投げた。

あの感覚はなんだったのだろう。
高さや怖さには、結構慣れたつもりでいた。人より鈍い自負もあった。
いつの間にか自分の精神がなまくらになって、
すっかりコントロールできなくなってしまったのだろうか。
ただ、あの時あの場所で、登る気が起きなくなってしまった。

「そんなときに無理をして突っ込んでも、怪我をするだけだろう」
「野生の勘みたいなものが働いたんだろう」
そう考えることも出来る。
でも、なんだかそれも違う気がした。
ただ単に、自分があの岩を前にして、尻尾を巻いて逃げたような、そんな気分だ。

課題云々ではなくて、岩そのものに敗けたような気になるのは、久しぶりだ。

帰り道ずっとモヤモヤしていたものの、
とにかくこの場所は凄くいい場所だった。
今度は腹を括りなおして、きっちり登りに行こう。
敗けっぱなしは、嫌だ。

2017年9月27日水曜日

ひとつのミス

土曜日、夜に2時間弱だけエッジで登った。
とにかく体が動かなかった。重いし、軋むような感じがするし。
弱い刺激でもいいから、継続してコツコツやらないといけないですね。

日曜日、また弁天へ。今回はいましさんが来られないので、社長に同行してもらった。
台風一過とあって、森の中は荒れていた。
滝の前の広場を塞ぐように気が倒れていてびっくり。
山の岩は、川や海に比べて気象の影響を受けにくいはずだけど、
こうして大木が倒れているのをみると、そのうちどこかの岩もなくなるんじゃないかと、
そんな妙なドキドキが少し湧いてくる。

クラックの中はちょっと濡れていたようだけれど、まあまあ乾いていた。
大ザルがリハーサルしている間に、こちらは社長と「グリーンベレー」(5.10d)を登った。
夏の間満足に山に通っていなかったせいか、ジャミングがいつもより痛かった。
クラックの縁が鋭いから、というだけではないと思う。
あるところは鋭敏に、あるところは鈍感になっていないとだめなんだな。
久しぶりの「グリーンベレー」は、そうはいっても快適で、楽しかった。
こういう楽しさを忘れてはいけないな、なんてぼんやり思う。

今回は大ザルが頑張る日と決めていたので、「ターミナル」はまたリハーサルだけ。
いい加減、やりすぎな感じがしてきた。
でも、毎回少しずつムーヴが変わっていくので、
まだ不確定さが残っているのだという気もする。
次回はリードでトライするということに決めて、今回は終わりにした。
ターミナルにも貪欲に手を出す社長(自称リハビリ中)

大ザルのビレイは社長に任せて、こちらは撮影に徹した。
大ザルはまたクラックを突破して、レストを挟んで核心のフレークへ。
フレークに入ってから一つ目のプロテクションで、ほんの少しのミスがあった。
時間にして、恐らく10秒かそれくらい。
その時間そこに留まって、不具合を直しているだけで、一気にトップが遠のいた。
そこから数手頑張って、最後のカムを入れたところで諦めてしまった。
前にどこかで、プロテクションのセットはそれだけで1.5手分の負担があると書いたけど、
今回改めてそれを実感させられた。
その行程で生じたひとつのミスで、危険度は高まり、完登は離れていく。
何度も、何年も通っているところであってもだ。
本当、クライミングは複雑だ。

取り付きにあった花(大文字草というらしい)

2017年9月10日日曜日

秋口

9月になりました。だんだん涼しくなってきましたね。

今日はいつものメンバーで弁天へ。
数日前に雨が降ったはずなのだけど、滝の水は少なめだった。
弁天岩はいつものように、乾いていた。
アプローチの途中にも、取り付きにも、
大きくなりすぎたキノコがくたびれたような姿で生えていた。

大ザルがクリーニングに行ってから、こちらは今回も「ターミナル」のリハーサル。
毎回ちょっとずつ、ムーヴが変わっている。
どういう風にも登れるし、どういう風に登っても悪いものは悪い、というわけか。
毎回ちょっとずつ発見することがある、と考えれば、
このルートにはまだまだ自分に見えていない部分があるということで、
それなりの価値があるようにも思える。
とにかく、今回もちょっとムーヴを変えてみた。
それに、出だしの湿気たレイバックは今回も嫌な感じだった。
ここが一番悪かったりして。

大ザルのリハーサルが終わってから、もう一度「ターミナル」。
今度は下のパートから順に繋げていってみたけれど、
出だしのレイバックも、その上のワイドも、まだまだ不確定な部分が多い。
フェースに出てからのパートも、前半の奮闘度合いを考えると、
ただそこだけやっているよりも幾分リスクが増すように感じる。
きっちりしていたつなぎ目が綻んでいく感じ。
こういうことがあるから、ルートは難しい。
今回はここまでで終わりになった。

大ザルは今年、足腰を更に鍛えて調子を上げてきていたけれど、
今日は久しぶりに体が攣ってのたうち回っていたらしい。
「今日はやめて帰ろうかな」とかなんとか言っていたものの、
恐る恐るシューズを履いてリードして、また少し最高到達点を更新。
不動沢の秋はこれからどんどん深まっていく。
今シーズン中に最後の一線を超えられるのか。

天気が安定していてくれることを祈るばかり。

2017年8月28日月曜日

欠乏症(気味)

お久しぶりです。
いや、忙しい時期もあったけど、クライミングをしていなかったわけではないんですよ。
単に今年の夏が、嫌がらせかというくらいに雨だっただけで・・・
「また雨か」とぶつぶつ言って、一向に晴れ渡らない山の方を睨んでうちに、
昨年までよりずっと短くなった夏休みは終わって、早くも秋の気配です。

そんな感じの燻り続けた数か月でしたが、昨日久しぶりに瑞牆に行ってきた。
不動沢は乾いているやら湿気ているやら微妙な感じだったけれど、
弁天岩はまあそこそこ乾いているという感じだった。

手首が痛いらしい大ザルはゆっくりやるそうなので、「ターミナル」に上がる。
久しぶりの手触りは気持ちよく感じたけれど、なんだかヌメった。
とにかく1P目のムーヴを再確認して、プロテクションも確定した。
自分が時間をかけてやるルートのことは、子細な部分まで覚えていることが多いけれど、
そうは言ったって通っていなけりゃどんどん忘れてしまうわけで、
単なるムーヴの連続で終わらないこういうルートは、なんというか、進めにくい。
いまし監督が「撮りたい」オーラをむんむん出していたけど、
出だしの自然に還りかけているレイバックがシケシケで怖かったので、保留。

大ザルはリハーサルだけで終わりにするようだった。
とりあえずアッセンダーでせっせとリハーサルしていた。
前まで散々悩まされていた体の攣りも今回は起こらず、
足腰を鍛えている効果が出ているようだった。
野山を元気に歩き回れるって、大事よね。

大ザルの時間が終わってからもう一度「ターミナル」に上がって、
今度は2P目のムーヴをやり直した。
多分これ、地上にあってボルトが打ってあったらなんてことないんだろうな。
それがこの岩の細く張り出したカンテの先端から一歩踏み出したところにあって、
しかもアンカー以外のボルトが皆無なので、グレードなんてどうでもよくなってしまう。
ムーヴはほとんど忘れかけていたので、ほとんど作り直した。
落ちることはないと思っているけれど、
1P目を登った直後だったらこれだって負担に感じそうだ。
でもそれがいい。

結局、今日無理やりリードに持ち込んだとしても、
シケシケの出だしで滑ってグラウンドする図しか浮かばなかったので、やめた。
大ザルもリードでトライしなかったので、なんだか気の抜けた感じの日になった。
ただ、それぞれに一応の収穫はあったので、まあいいか、というところ。

分かっていたつもりだったけど、やっぱりこういうクライミングは間を空けちゃだめだ。
また仕事は忙しくなるはずだけど、飽きが深まる前に頑張らねば。
どんな状況でも、瑞牆での夏を収穫なしで終えるわけにはいかんのです。